こうしてキャリアを積み上げた
第3回 種まきからの大収穫!?
――モノマネのネタは練習していたんですか?
misonoデビュー前の6歳の時から、ずっと“ひとりa-nation”(エイベックスの夏の野外ライブイベント)っていうか、エイベックスのアーティストのメドレーをやってたんですね。16歳ぐらいになると、宴会とかに呼ばれたときには、モノマネして楽しませることをやっていたので練習という練習はしていないかな。ちなみに、仲の良いたむけん(芸人・たむらけんじ)と淳(ロンドンブーツ1号2号)は、オリジナル曲を歌い続けろと言っていますが…
――モノマネの映像を何度か目にしましたけど、やっぱりmisonoの歌は素晴らしいですよね。
misonoっていうか、モノマネでもさんざん言われて…。「misonoは何やってもmisonoだ」「モノマネをする気がない、ただ売れないからモノマネ芸人に落ちぶれてる」「今出れる番組がモノマネしか無いんだ、可哀想」とか。すごい言われるけど。
鈴木セリーナ詩織うーん。どうしたらいいんだろうね?
misonoバラエティーに出はじめた時も、自分の言動により、炎上クイーン、お騒がせタレント、国民的嫌われ者、さまざまなキャッチフレーズがついてましたし(笑)
――確かに、すごい言われようですね。もうエゴサーチをやっちゃダメですよ(笑)。でも、歌唱力を評価してくれる人もたくさんいるように思いますが…。
misonoネットでたった一個だけ、覚えているつぶやきがあって。ある孫が、おじいちゃんからリビングに呼ばれて、で、テレビですごい歌のうまい子が歌ってるよって言われて、見たらmisonoだったっていう。
鈴木セリーナ詩織うんうんうん。
misonoで、今日のモノマネは出て良かった、みたいな。その1%のために頑張っています。
鈴木セリーナ詩織それがモチベーションなんだね。1%じゃないよ、もっと大勢が感動してると思う。
――そんなmisonoさんとセリーナさんが仕事でタッグを組むそうですが…
鈴木セリーナ詩織私はキャスティング会社もやっているので、友達を売り込みたいっていう気持ちが強くて。ふつうのキャスティング会社のように、今誰がブームとか、どうのこうのじゃなくって、自分が好きだなって思う人を、売り込んでいく。そういうスタイルですね。そもそも、TVを見ていないから、芸能人のこと、本当に知らないんですよ(笑)。
misonoそれでも成功するってことですから、夢がありますよね。実はセリーナさんは、わたしだけじゃなくって、ウチの旦那のNosuke(ロックバンド『HighsidE』のドラマー。現在、「精巣がんによる胚細胞腫瘍」のため治療中)のことも考えてくれている。仕事上だけの関係だったら、そこは知らんしってなるんだけど、プライベートだしね。夫婦そろって、大事にしてくれる友達ですよ。
鈴木セリーナ詩織二人ともタレントだしアーティストだから、今後、復帰したNosukeくんがどういう出方をいしていくかって大事なことだと思うし、出来ることがあれば、協力させてほしいと思います。
misono完治した時に、仕事がゼロって可能性もあるじゃないですか。芸能界は信頼関係が一番なんで。現に仕事も病気で飛ばしてしまっていますし…。だからすごく頼りにしています。
――昨年11月に精巣ガンによる胚細胞腫瘍の診断を受け、現在治療中のNosuke(misonoの夫)ですが、ガンっていうことを初めて聞いた時、どのような気持ちだったんですか?
misonoうーん、今、ふたりにひとりがガンで、Nosukeのガンは10万人にひとりのガンなんですけど。ガンについて、もう知らな過ぎて。Nosukeの家系もウチの家系もガン家系じゃないんで。だから、あの、もう、「ガン=死ぬ」みたいに思っちゃってた。だから「死ぬんだ」っていう一言がつい出てしまって、涙もウルウルとか溜まるっていうよりは、大粒の涙がもうボタボタボタボタって落ちて、受け止めなきゃいけないという心境でした。(現在、抗がん剤治療により肺への転移が消え、胃の下にあった胚細胞腫瘍が16分の1になっている)
――ネットでは、仕事せずに看病しろよって批判されていますが…
misonoずっと看病しろよって声もあるんですよね。もちろん、お見舞いも毎日行ってますけど、確かに、彼を実家に置いて、今も私は仕事をしているわけですけど…。
鈴木セリーナ詩織うーん、でも看病する家族にも普通の生活があるわけで、24時間ついていることは難しいですよね。それに治療費もかかるから、芸能人と言えども働かないわけにはいかない。世間の期待が実情から乖離し(ルビ)過ぎていますよね。
misono本人が一番つらいから、こっちはしんどいって言いずらいところはありますよね。でも、いずれにせよ、ふたりとも悲劇のヒロインにはなりたくなかったし、もちろん、自分たちが前向きにポジティブにならないと完治しないと思っているから、ネガティブ、マイナス思考なことは口にしたくない。ブログなんかにネガティブなことばっかり、書いてたら、世間の人たちにも悪影響だし、だからブログは前向きです。
――最後になりますが、misonoさんは、昨年10月に事務所を辞めて、独立してからの抱負はありますか?
misono10月で誕生日だったんですね。で、34歳になりました。やっぱ環境変えたい。まあ、もちろん、なんか自分の中で、なんだろう、変えないことも大事だけど。変えなきゃいけないこともあるって思っていて。さっきも言いましたけど、ウチ、究極のB型で、面倒くさがり、飽き性、熱しやすく冷めやすいんで、常に違った面白味を探してみてしまうんですよね。
エゴサーチしてると、なんかその、歌一本でやってれば絶対武道館いけたのにとかいうつぶやき、とかもあるんですよ。でも、歌だけとか自分は考えられなかった。だから、バラエティもやってミュージカルもやって舞台もやって声優もやってモノマネもやって。そして事務所からも独立したし。
鈴木セリーナ詩織ま、でも、私が思うに、さまざまな芸能活動を重ねて、いろんなことができるようになって、収穫の時期はこれからじゃないかな。34歳にして、ちょうど種まきが終わって、ちょっと花が咲いてきてさ。
misono収穫なーい。ウチ、17~34まで一回も収穫したことない。
鈴木セリーナ詩織これから、これからよ! ふふふふ、収穫してないんだったら、今むっちゃたまってるんじゃないですか。
misono全然、芽、出てへんけどっていう。ホント? やっと報われる??
鈴木セリーナ詩織やろう。絶対、報われる。今年はそういう年になる。間違いない、うん!