2019.06.25

SPECIAL TALKS

Vol.3

『「子供がいるから働けない」は、ウソです。』

元銀座No.1ホステスで、現在は実業家として様々な事業を展開している鈴木セリーナと、ものまね芸人・みかんの対談連載第3回。今回のテーマは、『女性の働き方』。ワーキングマザーでもあるお二人に、多様化する働き方について、語っていただきました。
文=島野美穂(清談社)
写真=宗廣暁美

PROFILE

みかん
高校卒業と同時に上京し、ものまねタレントとしてデビューを果たす。子供の頃、好きで始めたものまねを、学生時代から本格的に磨きを掛けて、現在では50以上のレパートリーを持つ。ジャンルは歌マネからアニメキャラまで幅広く、その完成度は玄人(くろうと)筋を唸らせている。先日第二子の妊娠を発表。ものまねママタレントとして、今後もマルチな活躍が期待されている。
鈴木セリーナ
大分県出身。幼少期から英才教育を受けお嬢様として育つ。16歳の頃、親への反発心からドロップアウト。年齢を隠して、地元クラブのホステスとなる。20歳の頃、「銀座のクラブのママになりたい」と夢見て上京。当時、テレビで有名だった銀座高級クラブ「F」で働く。相手の懐に飛び込むトークと物怖じしない性格が受け、たちまち人気ホステスとなる。その後、銀座老舗クラブ「江川」に引き抜かれ、売上ナンバーワンに。銀座ホステスを辞めてからは、主に文房具を扱う企画会社とタレントのキャスティング会社を起業。マルチクリエイティブプロデューサーとして、ビジネスの世界でも成功を収める。実業界から政界、マスコミ業界まで、様々な業界のトップクラスと親交が深いことでも知られる。

SPECIAL TALKS / Vol.3

成功することはできなくても、近づくことはできる

今回は、女性の働き方について伺っていきたいと思います。家事や子育てに手一杯で、仕事ができないと悩んでいる女性は多いと言います。そういう女性に対して、ワーキングマザーであるお二人はどのようなアドバイスをされますか?

「家庭があるから、働けない」という悩みを持つ女性に対してのアドバイスですよね。
うーん…。ちょっと言い方がキツいかも知れないですが、家庭を言い訳にしている部分もあるのかなぁと、思います。

うん、私も同じこと思ってました。

だってね、家庭があるから働けないというのは、その人自身の考え方だと思うんです。その人の、心の物差しというか。
働けないって、誰が決めたんだろうと思っちゃうんですよね。もし、本当に働きたいと思っているなら、その扉は自分で開かないと。そのための工夫や努力も、自分で考えないとダメなんです。

そうそう。

働きたいと思ったなら、とにかく行動に移さないと。そうしないと、絶対に叶わないから。当たり前ですけど。
もちろん、“思うだけ”っていうのも、その人の自由です。だけど、行動に移したほうが、世界は広がるし、人生がより面白くなっていくんじゃないかなぁと私は思うんです。

そうはいっても、「結婚や出産予定のある女性は、男性と同じような働き方はできない!」という反論も聞こえてきそうですが…。

女性だから、男性だから…というのは、今の時代、あまり関係ないような気もします。何十年前と比べたら、性別の差は圧倒的になくなってきているじゃないですか。
たしかに、子供が産めるのは女性だけです。だから、お休みも絶対に必要。でもね、それ以外のものは、男性と変わらないですよ。

そうだよね。それにシンプルな話で、男でも女でも、能力があれば、いつまででも働けますしね。
ですが、産休や育休を取ると、会社に復帰しづらいという現実もあると思います。ただ、それは、その会社の環境が整っていないだけの話。そんな会社に固執する必要はなくて、独立するなり、転職するなりすればいいんです。
何が言いたいかと言うと、働き方には色んな選択肢があるということ。「働きたいのに働けない」という人は、その選択肢が見えていないだけだと思うの。

そうですね。目指すものがあるのなら、本当にただ黙々と行動するしか方法はないんですよ。その結果、成功するかは誰にもわからないけど、近づくことは絶対にできます。

おっしゃる通りだと思います。

一歩踏み出すかどうか、決めるのは自分。周りのせいにしてたらダメです。
私は、2018年に事務所を辞めて独立しましたが、その理由の一つに、人のせいにするのが嫌だったからというのがあります。

それは、どういうことでしょうか?

何かトラブルやミスがあると、人って、自分以外の誰かのせいにしたがるじゃないですか。たとえば、マネージャーやスタッフのせいにするとかね。そういうことをしたくなかったんです。
独立するということは、何があっても自分の責任。でも私にとっては、そのほうが楽なんです。

ですが、事務所を辞めるということ=仕事の大きな窓口を失うということですよね。不安はありませんでしたか?

めちゃめちゃ不安に思うときもありました。でも、それも一瞬だったんですよね。

独立するときには、すでに仕事のベースができあがっていたからじゃない?

それもあると思います。あとは、下積み時代が長かったので、なんとかやっていけるだろうという自信もありました。やっていかないとマズい、というプレッシャーもね。
でも、結果的に独立してよかったです。新しい仲間を自分でつくっていって、信頼できるメンバーと一緒に仕事している今のほうが、断然楽しいですから。

仕事を取ってくる営業活動もみかんさんご自身でやられているんですよね。

もちろんです。といっても、仕事を積極的に取ってくるというよりは…。

人との繋がりで、声を掛けられたりとか、そういった関係のなかで、仕事のオファーをいただく感じですか?

そうですね。独立したことで改めて、人との繋がりの力がすごく大切だと実感しています。
それでね、繋げてもらったら、今度は自分も、誰かを繋げてあげたいと思うんです。自分がされて嬉しいことは人にもしたいと思うから。
人だけじゃなくて、食べ物もそう。美味しいと思うお菓子があれば、人にもお勧めしたいんです。

実際にみかんちゃん、この現場にもお土産持ってきてくれましたよね。ご自身がCMに出演されている『ハタダ』の『どら一(いち)』。私、みかんちゃんのそういうところが本当にすごいなと思っていて。タレントさん自ら、商品をPRしてくれるって、企業にとってはすごく有り難いことなんですよ。
でも、それをやってくれるタレントさんって、意外と少ないの。だから、みかんちゃん、すごく偉いと思う。

本当に美味しいと思うから、みんなにもお勧めしたいの!
反対に、自分が少しでも「あれ?」と思うものは、絶対に勧めません。たまにね、「この化粧品使って、SNSにあげてもらえますか?」と言われることもあります。でも使ってみていいと思わないときは、きっぱりお断りします。たとえ、宣伝費が出るものでも、ウソはつきたくないから。

うんうん。そうですよね。

人との繋がりはかげがえのないものだし、私にとって財産。だからこそ、ウソをついて裏切りたくないし、大事にしていきたいんです。

(第4回に続く)