2019.09.17

SPECIAL TALKS

Vol.4

MY SONGプロジェクト ④

実業家の鈴木セリーナと、音楽プロデューサーの須賀満による、新企画“MY SONGプロジェクト”。「MY CAR、MY HOMEと同じように、自分だけの曲=MY SONGがあってもいいんじゃないか」という発想から生まれたこのプロジェクトでは、たった一人のためだけに音楽を作り・販売するという、今までにないサービスの実現を目指しています。
待ちに待った、レコーディング本番当日。この日のために、大阪の実家からギターを持ってきて練習したという新郎。新郎にとっても、このプロジェクトにとっても、初のレコーディングは、果たしてうまくいったのでしょうか!? 当日の全記録です。


文=中村未来(清談社)

PROFILE

鈴木セリーナ
大分県出身。幼少期から英才教育を受けお嬢様として育つ。15歳の頃、親への反発心からドロップアウト。年齢を隠して、地元クラブのホステスとなる。20歳の頃、「銀座のクラブのママになりたい」と夢見て上京。当時、テレビで有名だった銀座高級クラブ「F」で働く。相手の懐に飛び込むトークと物怖じしない性格が受け、たちまち人気ホステスとなる。その後、銀座老舗クラブ「江川」に引き抜かれ、売上ナンバーワンに。銀座ホステスを辞めてからは、主に文房具を扱う企画会社とタレントのキャスティング会社を起業。マルチクリエイティブプロデューサーとして、ビジネスの世界でも成功を収める。実業界から政界、マスコミ業界まで、様々な業界のトップクラスと親交が深いことでも知られる。
須賀 満
2003年10月、アルバム「Vo Vo Tau 01hz」でメジャーデビューを果たす。1stシングルカット「裸~nude~」の大ヒットにより(20万枚をセールスしオリコン総合最高順位8位)一躍脚光を浴びる。日本では稀なR&B生バンドとして音楽シーンに新たなジャンルを示し、シングル4枚、アルバム3枚をリリースした。2006年3月、惜しまれながらもVo Vo Tauを解散。その後、音楽プロデューサーとしての活動を開始。様々なアーティストへの楽曲制作(AI、ケツメイシ、加藤ミリヤ、Juliet、超新星、こぶしファクトリー、他多数)、CM音楽制作(ブルボン、lilidia※Web CM、rienda※Web CM、他多数)、映画音楽制作等にも携わる。 また最近では、新人アーティストの発掘からメジャーデビューへと、新人アーティストの育成(丸本莉子、The Super Ball)にも力を入れている。

MY SONGプロジェクト ④

SPECIAL TALKS / Vol.4

人生で一番、手汗をかいた日!?

8月某日。
大竹夫妻がレコーディングスタジオに到着。スタジオではすでに音楽プロデューサー、レコーディングエンジニア、ディレクターが準備を始めていました。
この日のために自宅で毎日猛練習していたという一紀さんに、早速レコーディング前の心境を聞いてみました。

「昔から楽器を演奏するのが好きで、ライブなどにはよく行ったりはしていたのですが、レコーディングスタジオに来るのははじめてです。というよりむしろ、レコーディング自体が人生初の経験です。なので、とてもワクワクしています。ただ、ギターに触ったのが久々だったので、うまく弾けるか心配です…」

一方、茉里江さんは?

「今日をとても楽しみにしていました! 私は演奏しないので気が楽です。レコーディングがどのように行われるかを見させていただきたいと思います」

と、対照的な様子のお二人。
今回お世話になるのは、プロのアーティストも頻繁に利用する、都内の某レコーディングスタジオです。
スタジオに入るとすぐに、プロデューサーとレコーディングエンジニアとの打ち合わせが始まります。当サイト主宰の鈴木セリーナも駆けつけ、総勢八人が見守るなか、一紀さんが演奏するパートの確認が始まります。

ディレクターとして参加したギタリストの松井ジャーマンJr.さんと一緒に、10分程度練習した後、レコーディング開始です。

ブース内で演奏をはじめる一紀さん。
事前に、
「緊張はあまりしていません。もし、自分の演奏がうまくいかなかったとしても、ご協力くださるのはプロの方々ですからね。編集などでうまいことやってくれると思うんです。なので、大船に乗ったつもりでいます!」
と言っていた一紀さんですが、なんといっても人生初のレコーディング! 最初の演奏では緊張からか、思うように指が動かず焦る場面も。

しかし、音楽プロデューサーやディレクターからのアドバイスもあって、徐々に練習の成果が現れ始めます。

時間が経つにつれ、慣れてきた様子の一紀さん。表情にも余裕が見られるようになりました。

「レコーディング前は緊張しないなんて言っていましたが、いざブース内に入ると、ガラスの向こうに多くの人がいて、みんな僕を見てるんです。やっぱりめちゃくちゃ緊張しましたね。ギターは家でかなり練習したつもりでしたが、緊張で指使いが飛んでしまい、最初の数回はまったく弾けなかったです。それで余計に焦りました。さらに、ブース内にいると、外にいる皆さんの声が聞こえず、『演奏について何か言われてるのかも』と不安になって、おそらく人生で一番、手汗をかきました(笑)。でも、スタッフの皆さんが温かく、いろいろとアドバイスをくださったので、少しずつ落ち着いて演奏できるようになりました」(一紀さん)

納得いくまで演奏を繰り返すこと、1時間半。ギターパートのレコーディング終了です!

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レコーディングを終えた一紀さんに、感想をお聞きしました。

「とても緊張しましたが、レコーディングスタジオでの演奏・録音という、普段はできない経験ができました。録音した演奏を聴かせていただきましたが、丁寧に編集していただき、本当に自分の演奏か!? と耳を疑うほど素晴らしい仕上がりで、ただただ感謝です。完成した楽曲を聴くのが、楽しみです!」

茉里江さんからも、

「一曲を作るのに、これだけ多くの人と時間が費やされているということを知り、驚きました。プロの現場で活躍されている方々が、一つ一つの過程を大切にしながら、作りあげていく生の現場を見たことで、より一層、今回の曲が特別に感じられました。結婚式当日、曲を聴いた両親がどんな反応をするか、今から楽しみです!」

一紀さん、茉里江さんから喜びの声をいただき、MY SONGプロジェクトチームも、ほっと一安心です。

歌入れが完了して、MY SONG完成!

レコーディング後半戦は、いよいよプロのシンガーによる歌入れが始まります。
MY SONGプロジェクトでは、事前に依頼主の声質の好みを徹底的にヒアリング、ご希望にマッチしたシンガーにオファーを出します。
今回、プロデューサーが選んだのは、2009年『フユラブ』が大ヒットし、一躍恋する若者たちの代弁者となった、なんと元JulietのMaikoさん!

レコーディングでは、歌い方のディレクションが細かく入り、納得いくまで録り直しが行われます。大竹夫妻の結婚式にふさわしい曲を作るため、Maikoさんをはじめスタッフ全員が、真剣そのものです。

Maikoさんによるレコーディングは、約1時間半で終了。同じパートを何度か歌い、ベストのものを採用し、編集します。
普段、大衆に向けて歌を届けることが多いシンガーにとって、特定の『誰か』のためだけに歌う、このMY SONGプロジェクトに、どのような気持ちで臨まれたのでしょうか。

「新婦から、ご家族への感謝の気持ちを表した歌ということでしたので、歌詞のメッセージが伝わるように歌いました。たとえば、歌詞の中に『今日はちゃんと伝えるよ』という部分があるのですが、ここは歌うというよりも、相手に語りかけることを強く意識しました。結婚式で流れたとき、聴いている人の心にすっと届く曲になっていると嬉しいです」

MY SONGプロジェクトの発起人である二人も、レコーディングをこのように振り返ります。

「Maikoちゃんが事前に曲のイメージをしっかり摑んでくれていたので、レコーディングしやすかったです。曲に対するイメージを共有できていないと、何時間やっても終わらないということもざらにあります。しかし今回は、スタッフ全員が、“大竹夫妻の結婚式のための曲”という共通認識を持っていたので、滞りなくレコーディングを終えることができました。MY SONGプロジェクトとして初の楽曲ですが、いいものができたと自信を持って言えます」(須賀)

「こんなに幸せなレコーディングは初めてでした。個人に向けた曲を作るのは今回が初の試みです。いつもなら大衆に向けてどう売り出すかを考えるところですが、MY SONGは違います。ご夫妻とご家族の心に残る曲を作ることが目的です。そう思って作る曲は、スタッフである私たちをも、幸せな気持ちにしてくれました。間違いなく、特別な一曲ができたと思います。10月の結婚式でご夫妻やご家族、ご列席してくださるみなさまがどんな反応をしてくれるかすごく楽しみです」(鈴木)

完成した音楽は、トラックダウン※1させた後、大竹夫妻に確認してもらいます。その後、マスタリング※2した音源をお渡しし、MY SONGプロジェクトの全行程は、終了です!
※1多重録音されたものを混ぜ合わせ、音質や抑揚を決めて一つの曲にまとめていく作業。
※2完成音源

結婚式でMY SONGが流れたとき、ご家族はどんな反応を見せるのでしょうか?
次回、ついにMY SONGプロジェクト第一弾の完成楽曲を発表! 大竹夫妻の結婚式当日の様子をお届けします。どうぞお楽しみに!


【シンガーを待ちながら、資料を元に編集を進める須賀、鈴木、エンジニア】

(続く)

取材協力
MAIKO

2009年Julietのメンバーとしてデビュー。同年リリースした「ナツラブ」「フユラブ」は多くの若者の恋心の代弁歌として大ヒット。2018年、約10年間のグループ活動を終え、現在はアーティストのレコーディングコーラスや、サーフ系ファッションブランドROXY GIRLSとして様々なイベントへ参加中。